鼻の病気からの頭痛は副鼻腔炎(蓄膿症)?

慢性化した鼻づまり(蓄膿症)による頭痛の症状、急性と慢性の副鼻腔炎による痛みの違いや症状の違いなどについて。

副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎とは副鼻腔に膿が溜まる病気で、急性鼻炎やアレルギーなどが要因となり副鼻腔炎を発症します。副鼻腔は鼻の穴に繋がっている顔骨の中にある空洞部分です。副鼻腔炎は、一般的に蓄膿症と言われていますが、副鼻腔炎には急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎があり、慢性副鼻腔炎のほうを蓄膿症と呼ぶことが多いです。

なお、副鼻腔炎によって頭痛が生じますが、頭痛の原因すべてが副鼻腔炎とは限りませんのでご注意ください。

急性副鼻腔炎と頭痛

鼻づまり、膿のような鼻汁、発熱、頭痛、頬の痛みがあります。また前頭部と眉間などの顔面が痛くなり頭の上げ下げで痛みが増すこともあります。急性副鼻腔炎による頭痛は、片頭痛に似た症状であることが多く、また一説には片頭痛の人は副鼻腔炎になりやすいともいれていています。

慢性副鼻腔炎と頭痛

副鼻腔炎の症状が長引き、慢性化した状態です。気管支炎や匂いが分からなくなるなどの症状もあります。慢性副鼻腔炎は緊張型頭痛に似た症状であることが多く、特に午後に痛みが生じるケースが高いようです。重症になった場合は手術を行うこともありますが、通常は抗生物質や洗浄などの治療です。

点鼻薬と副鼻腔炎

鼻づまりとは無縁な方には馴染みが薄いですが、鼻づまりで悩んでいらっしゃる方は、医師に診てもらうのではなく、普段から市販されている点鼻薬を使って済ませる方が多いかもしれません。点鼻薬が悪いわけではありませんが、薬の説明書に書いてある限度を超えて、過度に使いすぎてしまうと逆効果になる可能性があります。過度に使いすぎると、より一層強い鼻づまりになることが多く、その上、鼻づまりを解消させるための点鼻薬の量も多くなってしまうという悪循環です。そもそも市販されている点鼻薬は一般的に鼻の粘膜の血管を収縮させて鼻の空気の通りを良くするものなので、医師から処方された副鼻腔炎の薬と同じではありません。

条件反射で鼻づまりを解消させる

鼻づまりを解消させたい側の鼻とは反対側の脇に物を30秒ほど挟むと良いですよ。例えば右側の鼻なら、左脇という風に。物がないときは脇に手を入れて挟みこむ感じです。両手でする腕組を片側だけにするイメージです。普段から鼻づまり状態なら効果はないかもしれませんが、一時的に鼻づまりになる方であれば、直ぐに鼻が通りやすくなる感覚が分かります。

耳鼻科で診察を受けましょう

鼻づまりが長引いたら、安易に放置しないで早めに耳鼻科に診察を受けませしょう。自分自身で市販薬などを用いて洗浄することもできなくはないですが、逆効果になることも多くあります。本人は治しているつもりでも、副鼻腔炎を悪化させる、または、もっと怖い疾病を誘発させる可能性が無いともいえません。

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頭痛分類

片頭痛

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緊張型頭痛

緊張型頭痛の症状とは?何に注意して対処したらよいのか?肩こりやめまい、片頭痛と合併しているケースもあります。ストレスを軽減しリラックスして楽になっても、その場しのぎだけでは安心できない頭痛です。

頭痛総合

何科で治療してもらえば良いのか迷いますので、症状を分類し、原因、病名、受診科などに総合的にまとめました。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など生命に危険が伴い緊急を要する頭痛から、その他疾病に起因する頭痛まで。

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美由紀

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