朝の頭痛は低髄液圧症候群?

朝起きたときに頭痛がするが時間が経つと楽になる。横になると楽だけど、立っていると頭痛を感じる。頭痛は脳の病気の兆候かもしれません。

低髄液圧性頭痛の症状とは?

低髄液圧症候群による頭痛は、朝起きた時が一番強く、午後ぐらいから楽になってきますが、頭痛と共にめまい、首や肩の痛み、吐き気などの障害が現れことがあります。また立っていると頭痛がしますが横になると頭痛が楽になることが多いです。低髄液圧症候群は低髄液圧性頭痛とも言われます。

ただし注意してください。低髄液圧症候群により頭痛が生じることはありますが、頭痛すべてが低髄液圧症候群による頭痛とは限りません。また低髄液圧症候群による頭痛が朝しか発症しないわけでもありません。

低髄液圧性頭痛の原因とは?

低髄液圧症候群(低髄液圧性頭痛)とは何らかの原因で髄液が減りと髄液の圧力が減り、神経や脳の血管が刺激を受けて頭痛を起こす病気です。髄液とは頭蓋骨の中で脳を浮かせている液体のことです。低髄液圧性頭痛は低血圧の人に多い病気ですので、朝起きたときに低血圧で頭痛がひどい場合は低髄液圧症候群による頭痛が考えられます。

また、くも膜下出血や脳腫瘍などで、過去に頭蓋骨を開けた手術をした経験がある場合、手術により脳内の圧力が変化します。脳内の圧力を一定に保つために、一般的には圧力を下げるために、例えば髄液を外へ排出させるための管を埋め込むなどの処置を手術と同時に施しますが、この調整が乱れているケースもまれにあります。

むち打ち症と低髄液圧症候群

むち打ち症で頭痛になったという話を聞いたことがあるかもしれません。すべてではありませんが、むち打ち症により低髄液圧症候群となり、その結果、頭痛が頻繁におこるようになったというケースもあります。

私の知人の話ですが、事故でむちうち症となり、しばらくしてから原因不明の頭痛が生じるようになりました。ところが首の検査をしても原因が分からず、このままいくと事故の保険対象から外されるどころか、周りからも頭痛そのものが精神的なものとか故意に嘘をついているなどと疑われてしまったとのこと。ただ本人は嘘をついているわけではなく実際に頭痛そのものの症状があるので、別の病院で脳の検査をしたところ、低髄液圧症候群であることが判明し、頭痛の原因が低髄液圧症候群であることが分かりました。

低髄液圧性頭痛と脳腫瘍との違い

朝の頭痛の症状としては脳腫瘍によるの頭痛と似ています。しかしながら脳腫瘍は体を横にしても頭の痛みは止まりませんので低髄液圧性頭痛と区別がつきます。どちらにしましても、一刻も早く医師の診断を受けられることを強く推奨します。

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頭痛分類

片頭痛

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緊張型頭痛

緊張型頭痛の症状とは?何に注意して対処したらよいのか?肩こりやめまい、片頭痛と合併しているケースもあります。ストレスを軽減しリラックスして楽になっても、その場しのぎだけでは安心できない頭痛です。

頭痛総合

何科で治療してもらえば良いのか迷いますので、症状を分類し、原因、病名、受診科などに総合的にまとめました。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など生命に危険が伴い緊急を要する頭痛から、その他疾病に起因する頭痛まで。

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美由紀

  • 最近ダンスを習い始めました。まだまだ初心者レベルで、人様にお見せできるほどのレベルではございませんが。

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